障害者生活就労対策推進研究会(SSSK)プログ

研究会の活動などについて紹介をしていきます。よろしくお願いいたします。

障害を患う方の様々な感じや心の中の思いをお伝えします。

世の中には様々な障害があります。数えきれないほどのたくさん存在します。障害を患う方々一人ひとりに各種の障害の症状の悩みや苦しみがあります。例えば精神障害では一人ひとりの症状には多種多様性があり、症状にあった服薬管理や対策が違ってきます。外に出ることがなかなか難しい方の中には、インターネットを利用しての仕事をしている方もいて、記事を見たり動画をみたりテレビを見ることがストレスの発散方法であったりするかもしれません。障害を一つの悩みや苦悩と思うのか、それとも障害があって初めて分かることもあり、長所のように様々なメリットとして見ることなど、とらえ方が違えば人生もより良い方向に向かうかもしれません。今回の事例では、統合失調症を患う精神障害者の視点で考えていきましょう。

統合失調症を患うKさんは、日ごろから幻聴に悩まされていました。それにより生活習慣が乱れていました。初めて仕事をしたのは会社Nの仕分け作業で、短期間の仕事でした。始業時間に間に合うようにしたいのですが、なかなか難しく、就労場所にぎりぎりに着いたときもありました。業務をしっかりこなしたいと思っていたかもしれませんがミスが目立つことが多かったのです。そして時々、社員の方から注意を受けていたりしたといいます。しかしKさんは10日間ぐらいの仕事でしたが最終的にはしっかりと就労しました。短期間の仕事でしたがKさんにとっては本当に大切な経験でした。

この経験は今後の長期間の就労につながるのです。短期間の仕事であっても本当につらい経験でした。単調な業務でしたが複数人での室内でしたので幻聴が強まったときは、職場内で悪口を言われている錯覚をしたりしました。錯覚が強い時は、独り言を言うこともあり、精神が不安定な時をあり、とても苦しい症状に苦悩したと言います。しかし、統合失調症を患うことで一つのことを知りました。それは他人には知らないことを自分は知っているということです。統合失調症の幻聴は相手には聞こえません。幻聴は自分にしか聞こえないからこそ、自分でしっかりと対策をとることが重要になってくることを学びました。そして、医師やそのほかに支えていただける方には、たとえ幻聴が聞こえなくとも、気持ちを少しでも理解していただけるというのは、とても心強い味方と知りました。障害者雇用として働くことは、障害者が障害を患っていても仕事ができるという事例を作っていくことが必要なのだと考えるようになりました。

Kさんは障害者雇用で働くことにやりがいを持ち、障害者だからこそできることがあり、障害者雇用を広く認知されて、働く機会が増えて、さらに障害者も社会に貢献できる、立派な労働力として活躍できるのだと、健常者に理解を深めることも、障害者の役割なのだと考えました。これがKさんの障害者としての考え方の一つなのです。

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定期診察で悩みを相談する精神障害者